6 課外活動

 

課外活動とは

課外活動(Extracurricular Activities)は、エッセイや推薦状と同じく、成績やテストスコアだけではうかがい知れない出願者の特徴を示すものとして、とくに私立大学や名門大学で重視されます。

 

ハーバードくらいのレベルの大学になると、オールAの高校生ばかりが願書を出してくるので、いかに課外活動で活躍したのか、ということがとても重要になるのです。

 

アメリカの高校生が行う課外活動には、以下のことが含まれます。

クラブ活動

運動部と文化部、いずれが望ましいということはありません。

 

たしかに多くの高校生は課外活動にスポーツを挙げますし、勉強もスポーツもよくできる人というのは、アメリカの大学には魅力です。

 

かといってスポーツをしていなくても、ほかの活動で活躍していれば、合格に不利になることはありません。

 

アメリカでは、文化部ではディベート(討論)クラブが人気です。

 

「雄弁であること」は西洋では古代から美点だとされていて、全国的な大会もあり、そこで表彰されれば大学からかなりの高評価を期待できます。

 

日本でも高校生のスピーチコンテストがポピュラーになってきましたが、こうしたコンテストで入賞していると、アメリカの大学にはかなり強いインパクトを与えることになります。

 

部活は何であれ、好きなこと、得意なことを長く続けることが大切です。

 

もちろん主将や部長になれればそれにこしたことはありませんが、影でサポートする、という役割でもOK。

 

あなたの持ち昧が発揮されることが大切です。

生徒会

生徒会はアメリカではStudent Governmentといいます。

 

「生徒の政府」です。

 

第I章で述べましたように、アメリカにおけるリーダーシップの最大の保持者は大統領です。

 

Student Governmentでの活躍は、強いリーダーシップを示すことになります。

ボランティア

アメリカの高校の多くはボランティア (Community Service)が必修となっていて、大学をめざす高校生のほとんどは小中学校、病院、老人ホーム、図書館などでのボランティアを経験しています。

 

また教会を中心としたコミュニティ活動や、ボーイ/ガールスカウトも盛んです。

委員会活動

大学進学を考えているアメリカの高校生の間で最もポピュラーな委員会は、校内新聞と卒業アルバム(Year Book)制作です。

 

これらはいずれも「文章力」や「表現力」があることを大学に示すことになるからです。

 

最近では高校のWEBサイトづくりにも人気が高まっています。

 

また校内放送(おもにラジオ)も盛んで、DJを経験する高校生も少なくありません。

音楽/演劇活動

アメリカ人はパフォーマンスを大事にします。

 

吹奏楽部に入っていなくても、友達とバンドを組んだり教室に通ったり、というのもれっきとした課外活動です。


アメリカでは、音楽に造詣が深いことはエリートの素養のーっと考えられていて、名門大学をめざす高校生の多くは何かしらの楽器を弾けるものです。

アルバイト

アルバイトは日本の高校では禁止されていたりもしますが、アメリカの大学は評価します。

 

そのアルバイトを長く続けている、とか、夏休みには必ず決まったところに雇われている、といった実績があれば、責任感や協調性、信頼性がうかがえます。

趣味

以上のほかに、個人で続けていることがあれば、それも課外活動として考えられます。

 

テレビゲームやカラオケは好ましくありませんが、写真だとか書道、ダンスや茶道などは十分、課外活動として通用します。

 

もし写真や書面で賞を獲ていたら、ぜひその作品のコピーを大学に送るといいでしょう。

 

たとえば書道で有段者である、というのもアピール材料になります。

 

大学が課外活動に見いだすもの

アメリカの大学が課外活動で見ようとするのは、以下のようなことです。

  • あなたの興味、関心、特技は何なのか
  • リーダーシップ
  • 協調性
  • 根気のよさ、忍耐力
  • 責任感
  • 学業とのバランスをとれるか、タイムマネジメントの能力

このうちリーダーシップは、アメリカではとくに重要だと考えられています。


名門大学ほど、出願者にリーダーシップの素質を望みます。

 

リーダーの役割についたことのある出願者には奨学金を与える大学もあるほどです。

 

すべての生徒が部長やキャプテンを一度は経験できるように、数多くのクラブやサークルを設けているプレップスクールもめずらしくありません。

 

しかし入学者すべてがリーダーでなければならないとは、大学は考えません。


縁の下の力持ちとして力を発揮するのも、能力の一つです。

 

再三述べたようにバランスを大事にするアメリカの大学は、いろいろなタイプの入学生がほしいのです。

 

リーダーもいれば、そうでない人もいたほうが、学生同士が影響しあい、刺激しあうダイナミックなキャンパスが築けると考えるのです。

 

また、ユニークな才能を評価するのがアメリカの大学ですから、日本的なこと――柔道、剣道、合気道、書道、華道、茶道、短歌、俳句、珠算など――に通じていると、それだけでアメリカの大学に「おもしろい人材だ」と思ってもらえるはず。

 

学業優先を忘れずに

いろいろなことにチャレンジするのもいいのですが、一つか二つの活動を長く続け、そこでリーダーシップを発揮したり責任ある仕事をしたりするほうが、熱意や責任感、根気がうかがえるので、大学は高く評価します。

 

何でもできなければならない、というよりも、一つでも他人に負けない、自信があるという活動をしっかりすべきです。

 

大学が注目するのは「何をしたのか」よりも、「どれだけ長く続けたのか」「どんな役割を果たしたのか」のほうです。

 

とはいうものの、何もしていないよりかは、ほんの短期間でも何かしらの課外活動をしたほうがいいので、1日とか数週間のボランティアでも、参加できるものには参加しましょう。


「NHKボランティアネット (http://www.npwo.or.jp/nhkvnet/」では、全国のボランティア情報を検索できます。

 

そして課外活動を考えるときに忘れてはならないのが、あくまで「学業優先」だということ。

 

アメリカの高校(大学もそうですが)では、成績の悪い生徒はスポーツチームに参加できません。

 

まずは「学業ありき」です。

 

くれぐれも課外活動に熱中しすぎて学校の成績が落ちてしまうことのないように。

 

課外活動の書式

それぞれの大学の願書には、課外活動を箇条書きする欄が設けられています。


基本的には高校時代の課外活動を書きます。

 

四年制のアメリカの高校にあわせて中3〜高3までの活動を書くのが一般的。

 

とくに新しい活動のほうを強調して書きましょう。

 

中3より前のことには、大学はあまり注目しませんが、もし輝かしい活動をしたとか、表彰されたとかいうことがあれば、ぜひ書きましょう。

 

マイナスにはなりません。

 

ワンポイントアドバイス:運動部はTeamと表記しよう

 

高校で運動部――たとえばバスケットボール部――に入っていたことを願書に記入する際、うっかり"Basketball Club"と書いてしまいがちです。

 

アメリカの高校には、クラブスポーツとチームスポーツとがあります。

 

クラブのほうは、どちらかというと遊び感覚であるのに対し、チームのほうはより本格的で、他校との試合もあるし、真剣に取り組まねばなりません。

 

クラブとチームとでは、レベルや取り組みかたが、大きく異なるのです。

 

日本の高校の運動部は、アメリカではチームにあたります。

 

クラブよりもチームに所属しているほうが、真剣に取り組んだ、チャレンジ精神が旺盛である、ということをアピールできるので、大学には好印象を与えます。

 

したがってバスケットボール部は"Basketball Team"と書くべきです。

 

クラブとチームとでは、大学に与える印象はけっこう違います。


なお文化部は"Club"と表記します。

 

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