小テスト(Quiz)が、科目ごとに、1学期に数回行われます。
外国語や数学のクラスでは、毎回の授業で小テストがあります。
また小テストのうち、とくに抜き打ちのテストのことをPop Quizといいます。
先生によってはこのPop Quizを好んで(サボり防止にもなるので)、頻繁に行います。
最近ではEメールでもQuizが送られてくるようにもなりました。
だいたい成績の5〜15%くらいに影響します。
授業が始まって7〜8週目(10月半ば〜下旬)に、中間テスト ( Mid-term Examination)があります。
それまでに学習した内容が盛り込まれたテストで、学期末に行われる期末テストと同様に、結果が成績に大きく反映されます。
これまでに受けた小テストと同じ問題が出ることもあるので、きっちり見直しましょう。
中間テストの1週間前くらいから、図書館で勉強する学生がたくさん見られるようになりますが、1週間前からあわてて勉強を始めてもとても間にあいません。
できるだけ早いうちにあなた自身の勉強のペースを確立し、それをくずさないように、計画性をもってテストに臨みましょう。
初めての中間テストでは、多くの留学生が、慣れないこともあって、あまりいいスコアを出せません。
しかしそこで落ち込むのではなく、「私にはやる気がある、努力する」という姿勢をもち続けること。
教授は、そうしたやる気や努力を、きちんと認めてくれます。
とくにリベラルアーツ・カレッジの教授は、教室の外でもサポートを惜しみません。
積極的に教授に接し、勉強がつらかったりしたら、臆せずに相談しましょう。
アメリカの大学はチュータリングのシステムもしっかりしていますから、何かしらの打開策は見いだせるはずです。
学期が進むにしたがって成績が少しずつでも上がっていけば、中間テストの結果くらいは帳消しになることだってあるのです。
中間テストが終わると、秋休み(Fall Break。通常4日間)です。
こういった1週間以内の短い休みが年に何回かあります。
この間は休講となりますので、学生たちは寮を出なければなりません。
アメリカ人の学生たちはだいたい実家に帰るのですが、日本人留学生は、4〜5日の休みで日本に帰るわけにもいかないので、アメリカ人の友達の家に泊めてもらったり、アメリカ国内を小旅行したりします。
大学のゲストハウスに泊まれる場合もあります。
11月下旬の感謝祭休暇(Thanksgiving Break)が明けると、いよいよ期末テストです。
中間テスト以降の内容のみが出題される場合と、その学期すべての内容が出題対象となるケースがあります。
後者の場合、とくにComprehensive Examinationといいます。
中間テストよりも、その結果が成績に反映される割合が大きく、科目によっては中間テストをあえて設けず、小テスト数回と期末試験だけを課したり、テストは期末試験のみとしたりしています。
中間テストであまりかんばしい成績をとれなくても、期末テストで好成績を修めれば、評価は高くなります。
これはどの科目にもあてはまることですが、だんだん悪くなっていくよりも、学期が進むにしたがって成績がよくなっていくほうが、先生からしても「この学生はよくやっている」と認めやすくなるのです。
アメリカの年中行事の中で、一番盛り上がるのがクリスマスです。
日本の年賀状にあたるのが、アメリカではクリスマスカード。
クリスマスは家族で過ごすもの、と決まっていて、家族のメンバ一同士でプレゼントの交換をします。
冬休みは、期末テストを終え、ようやくアメリカの大学生として最初の学期を乗り越えたところでの、初めての長い休みです。
大学によってその時期や長さは若干異なりますが、セメスター制の場合、だいたい12月15日くらいから翌年1月10日くらいまで、3〜4週間の長いお休みです。
秋休みや感謝祭の短い休みでさえも寮を空けなければならないのですから、当然、冬休みの間はキャンパスに残ることができません。
というわけで、留学生は例によって路頭に迷うことになります。
休みのたびに行き場所を求め、自分で考え計画をたてなければならない、というのも留学生ならではの苦労、といえましょう。
この期間中、広大なアメリカ大陸を旅行する人もいれば、たとえばニューヨークなどの観光地でウィークリーマンシヨンを借りて、そこで年を越す人もいます。
仲のいいアメリカ人の家庭に泊めてもらう人もいますし、知り合いのところを転々とする留学生もいます。
スーツケース1個でどこにでも行ける身軽さがあるので、休みになると「どうしよう」と頭を悩ますことがあったとしても、そのときそのときで何とかなるものです。
もちろん、日本に帰って日本の家族や友達と年を越す留学生もたくさんいます。
旅行してホテルや交通、観光にお金を遣うことを考えると、日本に帰ってきたほうがかえって安上がりともいえます。
秋学期と次の春学期は、それぞれ完全に独立しているので、冬休みの間にしなければならない宿題もありません。
ようやく最初の学期を乗り切ったわけですから、冬休みくらいは、勉強のことを一切忘れて、大いに羽根を伸ばすといいでしょう。