2 授業が始まる

 

最初の授業で配られるシラバス

 

いよいよ授業が始まります。

 

科目登録の翌日ですので、どちらかというと「もう授業?」といった感じです。


科目ごとの最初の授業では、「シラバス (Syllabus)」という授業進行表が配られます。

 

このシラバスには、


・科目の目的と内容

・教授のオフィスの所在とオフィスアワー
・教科書と参考図書
・成績のつけかた
・テストの回数と内容
・宿題・課題
・ペーパー(論文)の内容、長さ、提出期限
・出席についての規定

 

などが記されています。

 

授業はこのシラバスに沿って進められますので、よく目をとおすこと。

 

また学期が終わるまで何度も参照することになるので、つねに目の届くところに保管しておきましょう。

 

最近では多くの教授がシラバスをインターネットで公開しています。


授業が始まる前にシラバスをオンラインで確認できる場合もありますので、大学のホームページにこまめにアクセスしましょう。

 

教科書を手に入れる


科目登録と前後して、科目ごとの教科書リストが配布されます。

 

そのリストを見れば、あなたがとる科目で使う教科書のタイトルがわかるので、Bookstore(大学生協)で買います。

 

ただ、最初の授業より前に買う必要はありません。

 

なぜなら、リストに記されている教科書すべてが授業で用いられるとは限らないからです。

 

最初の授業で、必ず買わなければならない図書が教授から指定されますので、その時点で手に入れても遅くはありません。

 

アメリカの大学の教科書は分厚くて大きく、1冊につき50〜80ドルくらいのものが多く見られます。

 

1冊に費やす額としてはかなりのものです。

 

そこで学生たちは、「Used」とシールの貼られた中古の教科書を好んで、買います。


Usedの教科書は、新品の教科書と一緒にBookstoreで売られています。

 

重要なところにすでにアンダーラインがひかれていたり、ポイントが書き記されていたりして、新品よりもかえって重宝するくらいです。

 

また最近では、Usedの教科書を、大学のBookstoreではなくオンラインで買う、というほうが主流になってきました。

 

注文して24時間以内に届くこともめずらしくないので、Amazon.com(http://www.amazon.com/)などのオンライン書店には、新学期には全米の大学生がアクセスしています。

 

Amazonでは新品でも定価より安くなっていたりしますから、Bookstoreに比べてかなりお得です。

シラバスの例1

シラバスの例2

1 科目番号と科目名
2 授業の日時と所在。MWFはMonday,Wednesday,Fridayのこと
3 教授の名前
4 教授室の所在と電話番号
5 オフィスアワー。この時間であればアポイントなしで教授と会える
6 教授のEメールアドレス
7 教科書
8 科目の概説と目的
9 成績のつけかた。二つのテスト(in-class exams)と期末テストによって成績の7割が決まる。ほかに小テストと授業参加が評価される
10 テストについて。テスト形式について解説されている
11 授業の進行スケジュール。左項が日付、中央項が授業で学ぶ主題、右項がその日までに読んでおかなければならない宿題(Reading Assignment)

 

科目の変更

 

授業が始まって最初の数日〜2週間くらいまでは、科目の変更ができます。

 

科目を落とすことをDrop、科目を加えることをAddというため、科目の変更ができる期間のことを、"Drop & Add Period"といいます。

 

アメリカ人も含めて多くの学生は、一つくらい余計に科目を登録しておいて、Drop & Add Periodの間に、ついていくのがむずかしそうな科目をDropします。


Dropの手続はオンラインで簡単にできます。

 

ただし、Dropする際に気をつけなければならないのが、留学生が「正規の学生」としてアメリカの大学に在学するためには、「1学期に最低12単位以上を修めなければならない」というルールがあるということです。

 

これは移民法によって定められているルールで、1学期の履修単位が12を割るとビザが失効してしまいますから、くれぐれも注意してください。

 

Dropしたことによって履修単位が12を割る場合は、必ずほかの科目をAddしなければなりません。

 

また、科目ごとに定員がありますし、授業もどんどん進行していきますから、Addする場合は、できるだけ早めに手続をするようにしましょう。