9 テスト

 

テストの種類

 

先述のように、アメリカの大学で行われるテストの代表的なものが、

 

・小テスト(Quiz)
・中間テスト(Mid-term Examination)

・期末テスト(Final Examination)

 

です。

 

1学期に行われる大きなテストはMid-termとFinalの二つですが、科目によっては、1学期に3回以上のテストを設けていたり、ペーパーのみでテストは課されないものもあり、その指定は教授により異なります。

 

テスト形式

 

テストの形式は、以下の4タイプに種別できます。

■Closed-Book Examination

Closed-Bookすなわち「教科書を閉じて」受ける、最もオーソドックスなテスト形式。

■Open-Book Examination

教科書を見ながら受けるテスト。

 

通常は教科書のほか、ノートや自分で用意した資料を見てもかまいません。

 

教科書を見ただけでは容易にわからないような、難度の高い、あるいは自分の意見が問われるような出題がされます。

■Take-Home Examination

問題が配布され、数日〜1週間くらいかけて提出するテスト。

 

教科書やノートを見ながら解いてもいいし、自分の好きな時間・場所を選べますが、Open-Book Examinationよりもさらにむずかしい問題が出されます。

■Oral Examination

口頭のテスト。

 

とくに卒業間近、学んだことの集大成を問われるかたちで行われます。

 

教授との一問一答、もしくはある程度まとまった長さの意見を口述します。

 

だいたい10〜30分くらいです。

 

客観的な問題と主観的な問題

 

テストで問われる問題は、以下の2種類に大別できます。

 

・Objective Questions (客観的な問題)

・Subjective Questions (主観的な問題)

 

【Objective Questions:客観的な問題】

Objective Questionsには以下のものが含まれます。


・Multiple Choice:選択肢問題。

 

4択か5択が多い。マークシートやコンピュータで受験するタイプもある。


・Matching:組み合わせ問題。

 

「左群の単語と同義のものを右群から選び線で結びなさい」など。

 

・Short Answer:文章の空欄を埋めたり、定義などを1、2文で書くもの。

 

・True/False:正誤問題


階段教室で行われるような授業では、このObjective Questionsがおもなテスト形式です。

 

またQuizで問われるのもほとんどがObjective Questionsです。

 

次のSubjective Questionsに比べると、答えやすい、やさしい問いかただと言えます。

【Subjective Questions :主観的な問題】

Subjective Questionsは、学生の意見や分析能力を問うものです。

 

文章で答えさせる問いが多いので、 Essay Questionsとも言います。


1問につき、数段落〜数ページによる文章で答えます。

 

一般的なことや歴史的事実を述べさせるのではなく、

 

「エコノミーとエコロジーをいかに共存させていきますか」

 

とか

 

「あなたはいま、中絶した婦人と聖職者との間に立っています。

 両者をいかに和解させますか」

 

といった、書き手の意見を求めるのが、Essay Questionsの大きな特徴です。

 

日本人がとても苦手とするEssay Questionsですが、それでいて概して配点が高いため、何かコツがあればいいのですが、これといって近道はなさそうです。

 

つねに自分で考え、それについて意見をもち、文章で発表するという練習を繰り返すのが、地道でも一番、確実な方法でしょう。


Essay Questionsでは、出願時にエッセイを書いたときのように、しっかりとしたアウトラインをつくるのがポイント。

 

アウトラインづくりに十分に時間をかけないと、必ず途中で行き詰まります。

 

とくに英作文においては、

 

(1)結論を述べ、

(2)それを立証する事例をいくつか掲げ、
(3)結論を再確認する、

 

という3部構成が基本です。


エッセイづくりの時間配分は、だいたい以下のように進められます。


・アウトラインづくり:15〜30%
・実際に書く作業:60〜75%
・読み直し・書き直し:10〜15%