アメリカの大学に在学しているからには、必ず図書館を利用しなければなりません。
そして、図書館を上手に活用することは、学業生活におけるとても大切なスキルのーつといえます。
新入生のオリエンテーションには、必ずといっていいほど"Library Tour"が組み込まれています。
図書館ツアーです。
本の検索方法、書棚の分類、スタッフ紹介、貸出し期間などの諸ルールの説明が、ツアーに盛り込まれます。
ペーパ一作成のために文献を探したり、本を借りたりといった本来の図書館としての役割のほか、学生たちの勉強の場としても図書館は大いに活用されます。
寮だと周りがうるさくてどうにも集中できない、ルームメイトがガールフレンドを連れてきているために部屋に入れない、などさまざまな事情でたくさんの学生が図書館で勉強しています。
24時間オープンの図書館もあって、落ち着いて勉強する環境としては寮にまさるものがあります。
図書館に置かれている勉強机にはいくつかの種類があって、6〜7人くらいが掛けられる円形テーブルもあれば、一人で専有できる机もあります。
テスト前やペーパーの提出期限の前になると、この一人用の机の争奪戦になりますが、ふだんはそれほど混みあいません。
だいたいは、アメリカ人学生以上の勉強をしいられる留学生専用といったところです。
図書館によってはソファを設置していて、勉強の合間に学生が仮眠をとっている光景も見られます。
大きな図書館ともなれば、喫茶店、ビデオや音楽を鑑賞できる視聴覚スペース、インターネットでリサーチするためのコンピュータ利用スペースを設けていたりします。
コピー機と、新聞や雑誌の過去記事をマイクロフィルムで閲覧できる機器は、どこの図書館でも必ずといっていいほど備えられています。
とにかくアメリカの大学にいる限り、図書館で多くの時間を過ごすのは必至です。
なお自分の求める本が自校の図書館になかったとしても、全米の図書館がコンピュータでつながっているので、司書(Librarian)に頼んで取り寄せてもらうことができるようになっています。
図書館と同様に学生たちがよく利用する施設が、コンピュータ室です。
ペーパーやエッセイを作成するのにコンピュータが必需品となるのはもちろんのこと、そのほかにも、インターネットを利用してリサーチを行ったり、Eメールで教授とやりとりしたり、といったことにもコンピュータが使われます。
とにかく、コンピュータを使えなければ、アメリカの大学生活においてはとても困ってしまいます。
いまでは大学に入学した時点で、すでにコンピュータを使えるというのが前提になりつつあります。
できれば日本にいる間に、少なくともインターネット、Eメール、英文ワープロ、パワーポイント、エクセルくらいは使えるようにしておいたほうがいいでしょう。
留学生活にコンピュータは欠かせません。
ペーパー(論文)や作文を書いたり、リサーチをしたりするときにはもちろん、授業中にも理科の実験などではコンピュータを必ずといっていいほど用います。
ディスカッションの記録をノートパソコンに打ち込んだり、リサーチの結果をパワーポイントで発表したりもします。
アート系の科目ではグラフィックソフトが、コンピュータのクラスではプログラミングソフトなどが日々の授業で使われるでしょう。
学校や先生からの連絡事項などはEメールで送られてきますから、「毎日のメールチェックは学校の規則になりつつある」という留学生も。
もちろん入学と同時に「あなたの名前@大学名.edu」というEメールアカウントを取得します。
日本のニュースもインターネットでリアルタイムに知ることができますし、日本語のラジオやテレビも視聴できます。
日本の友達とチャットをしたり、家族とEメールで連絡をとりあったり、というのもいまや留学生の日常です。
インターネットのおかげで、日本とアメリカの距離はさほど感じられなくなりました。
コンピュータ室のパソコンは日本語を使えないので、日本からノートパソコンを持って行ったほうがいいでしょう。
寮の各部屋からインターネットに接続できるほか、図書館や教室でもネット環境は整っています。