地球温暖化、ヒートアイランド現象、大気汚染、オゾン破壊、森林破壊、生態系の変化、エネルギー資源の枯渇など、環境学がかかえる課題は広範である。
サイエンスの一分野ではあるが、政治や経済との関連も深く、いわゆる「学際的(複数の学問を組み合わせた)」分野である。
授業は、教室や実験室にとどまらず、アメリカの広大な大地と自然を舞台としたフィールドワークも行われる。
アメリカ国内の環境に対する関心は必ずしも高いとはいえないが、地球的・宇宙的な観点からの環境学の研究は、アメリカの大学(&大学院)は世界随ーだ。
バイオスフィアでの実践研究や、NASAによる地球科学調査などもアメリカのリーダーシップによるし、とりわけ「ワールドウォッチ研究所」のレスター・ブラウン博士が提唱する「エコ・エコノミー」は、アメリカの資本主義と環境を共存させようというもので、世界的な注目を集めている。
アメリカではほかに、海洋学や環境工学、環境デザインといった分野も学問として確立している。
生物学/海洋学/環境工学/環境デザイン/化学/地学/政治学/経済学
大学院に進学してより高度な研究に従事する人が多いほか、政治学やビジネスを学んで、自然環境との共存をめざした政策づくりや企業のありかたを学んだりする人も多い。
環境学は日本でも非常に関心が高く、とくに京都議定書が発行されてから、世界的な視野で環境問題に取り組まねばならなくなってきたこともあって、アメリカの大学で環境学を学んだ経験をもつ人材は、あらゆる企業にとって大きな魅力になるだろう。