自然科学というのはとても大きな分類で、これには物理学、生物学、化学、環境学などが含まれる。
いわば自然現象を学ぶ分野がすべて自然科学であるが、ここでは物理学と化学を紹介する。
物理学は、自然現象を数値化することを目的とし、とくに「力学」に焦点をあてる。
エネルギー、電気、時間と空間などが学ぶ対象。
アインシュタイン以来、宇宙の謎をひもとくことを、物理学の眼目としている。
核やコンピュータなども、現代物理学のホットトピックスだ。
一方、化学のほうは、自然現象を、近代科学の典型的アプローチともいうべき「分析」をとおして明らかにしようとする。
つまりモノや生体の構成要素(原子、分子、細胞など)は何であるか、というのが化学で学ぶことである。
それらの構成要素を分離したり統合したりして、ある法則を導き出そうとする実験が頻繁に行われ、白衣とゴーグルは、化学専攻の学生の必須アイテムだ。
「バイオ化学」や「化学工学」などの分科を、集中して学ぶカリキュラムもある。
生物学/環境学/数学/工学/天文学/薬学
「科学者」になるためには大学院に行かなければならないので、大学院に進学してより専門的・応用学的な分野――宇宙工学、宇宙物理学、遺伝工学、核工学、進化学、薬学など――を学ぶ人が多い。
また化学を学んだ人には、メディカルスクールをめざす人もいる。
物理・化学ともにその原理はあらゆる分野に応用できるので、病院、製薬会社、食品会社、製造業、鋼業などさまざまな職種で知識は役立てられるはずだ。